夢幻の如くなり

 一週間前の話になりますが静岡行ってきたよ!朝、この時間に出れば間に合うーのライン、結構ぎりぎりのところで行動してたら、電車が遅れてまして、バス間に合わなかったという、自業自得な波乱の幕開けだった遠征でございます。まあ、1本遅らせても、余裕で間に合うので、よかったですけど。静岡近いね。さて。本編、面白かったです。見れてよかったって思う。そして、カテコが面白かったですね。感想を書きますね。とりあえず、いろいろと。アウトプットしたいです。がっつりネタバレもしようと思います。ご注意を。あと、無駄に長いし、私が勝手におもったことなので、そのあたりご了承くださいませ。
TEAM NACSニッポン公演 WARRIOR〜唄い続ける侍ロマン。4月19日19時公演、静岡市民文化会館 中ホール


 初めて5人揃った「TEAM NACS」というものを見ました。たくちゃんがNACS HOLICで五朗さんに「一人一人だと大したことないのに、5人揃うとものすごいオーラがある」と言われたとか言ってましたが。始まってしばらくして、舞台に5人が並んで「うぉりゃあああ!」と言って、月光グリーンの「侍ロマン」が大音量で流れた瞬間、鳥肌が立ちました。あー、なんかすごいなーって思ったんだよね。一応、それなりに5人の歴史的なものは、まだまだ好きになって日は浅いけど、浅いなりになんとなく知ってるつもりでも、やっぱり、初めてだから。あー、これがNACSなんだ、って思った。これが、私が見たかったものなんだなーと思ったんですよね。それで、鳥肌。本当にあれはかっこよかった。そして、アラフォーだけどw殺陣とかすごい動くし、かっこいい。

 とまあ、個人的な感想を頭に書きましたが。この作品は「WARRIOR」と書いて、「うぉりゃあああ!」と読むんですよね。番宣で安田さんも洋ちゃんもそう言っていたし、それこそ影アナのお姉さんもそう読む徹底ぶり。「うぉりゃあああ」っていうのはそれほど多くないんだけど、それぞれ、いい場面で使われてて、かっこよかったなー。NACSも、アンサンブルの方も。


 配役は、もりーだーが柴田勝家、安田さんが徳川家康、シゲが織田信長、洋ちゃんが明智光秀、たくちゃんが豊臣秀吉。LOOSERに続いて、歴史もの。日本の史実ものか。今回は15人のアンサンブルの方がいて、その中には3人の女性キャストもいるから、5人は一役なんだよね(厳密に言うとちょっと違う部分もあるのですが)。LOOSERでは2役やってる人もいて、「5人だと大変だ・・・」っていうセリフもあったし、HONORではたくちゃん、下荒井ではシゲ、たくちゃん、もりーだーが女装というか、女性役してたんだけど、今回はそういうこともなく。(しかし、パンフ見たら、もりは最初濃姫をやる気だったと・・・wなぜw)
 ストーリーは、桶狭間から家康が天下を取るまで、なのかな。LOOSERには、土方歳三と坂本龍馬が同一人物だったという、ひとつの大きな嘘、というか創作がありましたが。今回は・・・天下を取った家康が、実は影武者だった、というのがそれにあたるんだと思う。だけど、いかんせん、わたしは日本史がからっきしダメで。高1で漢字無理!ってなって諦めたから、出てくる5人の武将プラスアルファの登場人物に関しては本当に、主要な出来事くらいしかしらなくて。行きのバスの中で、目が冴えちゃって、ちらっとWikiで調べてみたってくらい。一夜漬けもいいところだね。というか一夜漬けにもなってないね。だから、どこまでが史実で、どこまでが創作かは、よくわからない。もっと日本史に詳しかったら、違う発見があったんだろうか。でも、知らないから、すんなり見れたというのもあるかな。LOOSERは、その創作があまりに大胆で、混乱したところはあったからね。LOOSERも好きなんだけど。LOOSERは本当に脚本の妙にびっくりしたのがあったかな。同じ歴史ものってところで、LOOSERと比較というか、LOOSERを思い出してしまう部分はあったよね。どっちも好きですが。


 以下ネタバレをします。ストーリーのネタバレね。ただ、上演中にメモとったりはしてないから、ちょっと順番、ニュアンス等々違うところもあるかもしれません。あしからず。まずは家康が「今の泰平の世は多くの犠牲の上に成り立っている」のようなことを言って、始まる。中幕前で。今回緞帳の上下はなかった気がするな。ACTシアターには緞帳がないはずだから、それに合わせてかなーとも思った。中幕には史実の絵っていうの?巻物の絵とかが映ったりもする。舞台セットについても書こうかな。12段の階段が下手から上手まで続いてる。下にはライトが仕込まれてた。中央部分がせり出すというか、平らになる仕組みもあった。広さはどうやら2種類あった気がする。そして、その階段セットは3分割になったりもする。もりーだーの舞台は抽象的なセットが多いよね。今回もそうだった。で、5人揃って、「うぉりゃあああ!」がここ。そのあと、5人が一人ずつ殺陣やって、軽い紹介みたいなのがあったんだけど、たくちゃんが軽やかで、さすがだなと思いました。
 さて。秀吉が勝家から望遠鏡を借りて信長が女とイチャイチャしてるのを覗いてたらw偶然今川義元の陣営を発見。桶狭間の戦いで今川側の家康が斬られて、その時たまたま戦いを巻物に描いていた又兵衛という男がいて。その男が信長曰く、家康そっくりなんだって。信長は又兵衛に家康の影として生きろ、三河に勝家が行くから家康として対応しろ、と。家康が死んだことを知ってるのは本当に少ない人間しかしらないからね。そのあと、秀吉が家臣と一緒に何かいろいろ盗んだりしてるんだけれど草鞋を二足見つけて、高そうな方を懐に入れる。で、もう一足は臭いから肥溜めに。そこに勝家と信長がくる。草鞋がない!という信長に、「あたためておきました!」という秀吉。あの有名な逸話ですね。そして、家臣に肥溜めに取りにいかせる秀吉。それを躊躇することなく履く勝家w「じじい、いつもその足で天守閣歩いているのか?」と信長に聞かれて、「はい!」と答える勝家w勝家かわいいよ勝家wで、勝家は5日かかる三河まで20日かけていくんですけどねw今回は勝家がほのぼのしてて、可愛かったです。信長にゴリラ呼ばわりされるんだけどねw
 同じくして、今川側にいた明智光秀が信長に捕らえられて、自分の家臣となるか、死ぬかを選べと。死んだらお濃も・・・と。濃姫はもともと光秀の妻だったんだけど、今は信長の正室、という感じ。信長が光秀に「お前とお濃の関係を知らずして嫁にしたと思うか?」みたいに言ってたな。そして家臣になることを選ぶ光秀。武田の陣営と戦うとなって、どうすればいいかを話し合って、秀吉は三河を明け渡して時間を稼ぐ、みたいに言うんだけど、光秀はそれに反対し、信長は光秀の案を採用するのね。秀吉としては、ついこの間まで敵だった人間の話を聞くのか、と面白くないんだろう。三河では家康が戦いに行こうとすると、息子が連れてって!っていうんだ。前に約束してくれた!って。そんなこと言われたらしょうがないから連れてくしかないよね。でも、今までは絵を描いていただけの男が急に戦の指揮をとれ、と言われても無理な話で。戦うことすら無理なんだよね。だから、家臣にも息子にも、逃げろ、としか言えない。何か策があってのことだと家臣たちには思ってるけど、家康は「何もない」というしかなくて。
 その頃、家康が逃げてるから、予想より武田が攻めてくるのが早くなって、信長たちは時間を稼がないといけない、と。勝家が「わしが殿軍(しんがり)をー!」って言うんだけど、信長は秀吉に殿軍を命じるんだ。殿軍は、命をかけて信長を守る、すなわち死を意味することで。勝家は「殿軍は武士の誉ぞー!」って声はかけるんだけどね・・・、秀吉はもう死ぬしかないと思っている。そんな秀吉と、逃げてきた家康が出会って。影の家康も「殿軍」は「死」を意味するとはわかってるわけで、秀吉に「死んではいかん」と諭す。「生きてこその人間だ」と。そんな家康に秀吉は「生きたい」「天下をとりたい」と叫ぶんだ。「下から見てきた俺は天下を取れる」って。そこに、光秀が「助太刀いたす!」ってくるんだよね。何万もの武田軍に対して、助太刀に来た光秀は一人。心配する秀吉と家康に対して「大丈夫だ」という光秀。力を込めると、雨が降るwwwさすが雨男www雨で進軍が遅くなったとはいえ、そこに来た武田軍は、ケンタウロスwwww
 ケンタウロスと戦う光秀と秀吉。光秀が「何かこの世に未練はあるか?」と聞くと、秀吉は「信長様が天下を取るのを見届けることだ」といい、光秀にも聞くと、「妻のことだ」という。「妻がいるのか?」と秀吉に聞かれて「今はいない」って答えるんだよね。家康は、影武者だってことを知っている家臣が囮になってくれて、逃げ切ることができたんだけど、自分のせいで犠牲になった人がいるということに、自分は何をしてるんだ、と後悔するんだよね。それで、あの歴史にもある脱糞。で、信長になぜ逃げる、とか、あと臭いとか言われて、それを息子が見て、どこか行っちゃうんだよね。その後家臣たちが家康のふんどしを替えるのを見た光秀が三段砲を思いついた、っていう流れだったかな。
 家康は家康で、三河で築山殿(瀬名ちゃん)と息子に会う。せなちゃんに「痩せました?」と聞かれたり。一番最初の時点で、信長にもう少し肉がつけば、とか言われてるから、家康はばれたんじゃないかと思うんだよね。その後、息子と二人で話す。「父上は逃げるような人間じゃなかった」と言われた家康は。「変わるよ、これからは本当の親子になろう」と言うんだ。でも、その頃信長は瀬名ちゃんが武田とつながりがあることを知るんだよね。
 天守閣。三段砲を思いついた光秀と殿軍を務めた秀吉に褒美をとらす。それまで、信長は秀吉のことを「小猿」って呼んでたんだけど、ここで「猿」に変わる。そして信長はお濃にお酌をさせる。だけど、それは光秀に対しては褒美ではないわけで。雰囲気が悪くなったところに家康が来るんだ。「争いをやめてください」と言いに。信長はそれを聞いて「そんなことを言うのはお前が初めてだ」「逃げてばかりだったお前がそんなことを言うようになったか!」と笑ってお濃と舞を舞う。でも、家康の言うことは絶対に聞き入れない。
 そのあと、唯一と言っていいほどのほのぼのパートがくるんだよ。その夜、秀吉、勝家、家康が酒を飲もうと行っていると、秀吉が混ぜてくれ、と来るんだよね。勝家がそれに難色を示すと、雨が降るw秀吉が別にいいんじゃないかと言うと、止むwそれに更に勝家が反対すると、雷が勝家に落ちるw仕方がない、と一緒に飲むことにして、せり出しのヘリに並んで座る4人。かわいいw秀「(勝家に)お前、好きな人いるの?」勝「いない・・・って、わしに向かってお前って!」秀「今そんな雰囲気だったし」光「私は、いる」秀「あ、なんかこの前、妻がいるって言ってたな」光「今はいない」。このあたりで家康が信長に呼ばれてはける。勝「みっちゃん、さっきの話なまら気になるな」光「なまら?」秀「勝家殿が考えた言葉で、すごい、という意味だ」光「勝家殿が考えたのか?」勝「『さわやか』に行って話すか?」光「『さわやか』とはなんだ?」秀「勝家殿が経営するファミリーレストランだ」光「ふぁみりーれすとらん・・・?」勝「家族食堂だ!げんこつハンバーグでも食べるか?」光「はんばーぐ・・・?」勝「肉を丸めたものだ!」。地方ネタはよくわからない部分も多かったけど、ぶっこんでくるもりーだーがかわいかったし、律儀に反応する洋ちゃんも、説明するたくちゃんも面白かったです。
 信長のところに来た家康。そこには瀬名ちゃんと息子がいて、武田と瀬名ちゃんが通じていたことを知らさせる。更に瀬名ちゃんと息子が家康が影であると知っているぞ、と告げる。家康に、瀬名ちゃんと息子を斬れ、と命じる信長。できません、という家康に、「なら、織田と徳川で戦うか?」と脅し、はけていく。瀬名ちゃんと息子に、逃げよう、と言う家康。だけど、逃げてはダメです、と瀬名ちゃんに諭される。息子に「本当の親子になろうと言ったじゃないか!」と言うと、「父上なら斬ります!」と言われる。それで、もう斬るしかない、となる、中幕後ろ(透けてる)で斬られる瀬名ちゃんと息子。そして、三河から逃げてきた時に犠牲となってくれた家臣のことを思い出し、「何をやっているんだ・・・」と呟く家康。そこで変わるんだよね。中幕には「顰像」が映る。史実的、というか逸話によると、あの絵は情けない自分を残すために描かれているはずだから、ぴったりな場所で使われてるのかなーと思った。タイミング的にはもう少し前なのかな、と思うんだけどね。
 天守閣。信長、光秀、秀吉、勝家がいる。勝家は、大変だーみたいに家康の心配をしてる。そこに、家康が来るのね。勝家に「大変だったな」と言われても、家康は「私は大丈夫です」と答える。武田とどう戦うか、という話をして、猿知恵を使っていろいろな用意をしろと頼まれる秀吉、兵と宿を用意しろ、5万だ、出発は2日後、と言われる勝家、家康と光秀には三河へ行け、と言い、はける信長、秀吉、勝家。光秀は家康に「心中お察しします」と言うけど、家康は「大丈夫ですから」と言ってはける。その背中に、光秀は「影なのによくやっている」と呟く。そこに女中が「秀吉様、こちらへ」と呼びに来る。秀吉は、兵糧が大変だ、などと言いながら用意をしている。家臣が「なぜそんなに急いでいるのですか、出発は二日後です」というと、秀吉は彼を叩いて、「お前は誰の家臣だ!」と怒鳴るんだよね。光秀が女中についていくと、そこにはお濃がいて。「三河へ行かれると聞きました」と。ようやく二人きりで会うことができた光秀とお濃は人目を忍んで抱き合って。人がきました、と言われて名残惜しそうに離れ、光秀は「どうかご無事で」とお濃に送り出される。
 勝家は宿について、いろいろ検索しているんです!と信長に言うwかわいいよ勝家w「お前はじゃらんだな!」と言われる信長に言われる勝家かわいいよ。「じゃらん、とはなんですか?」「お前のような男を南蛮ではじゃらんと言うのだ」www「柴田じゃらん勝家、宿を見つけました。ダブルベット付き、秀吉おすすめのホテル、本能寺!」セットの奥から光秀と家康と家臣たちが上がってくる。家臣は「大丈夫ですか?暑いので気をつけてください」と言いながら。家康「雨は降るかもしれない」光秀「いつもそうというわけではありません」www光秀は「ここからだと故郷の美濃の国が見えるかもしれない」といい、その方向を見る。光秀「あれは・・・なんだ?」家康「煙だ!」光秀「美濃の国が、燃えている!」
 信長はお濃にお酌をさせ、酒を飲んでいる。「京へ行く、ついてこい」と信長が言うと、お濃は「はい」と。盃を置いてお濃の膝を枕にして横になる信長。「つまらない、どれだけ人を斬ってもつまらない」とつぶやいて、「天下をとれば小さな国とのつながりもいらなくなる。武田に勝ったらお前は自由だ」とお濃に言うんだよね。美濃の国ではたくさんの町民が倒れていて、一人の町人に駆け寄った光秀が「誰がやった!」と聞くと彼は息も絶え絶えに「お・・・だ・・・」と言う。それを聞いた光秀が「今行くべきところは三河ではない、本能寺だ!」と言うと家康は「待ってくだされ」と声をかける。「止めても無駄だ」という光秀に、家康は「一緒に行きます」と告げるんだ。
 本能寺。勝家が何人かに襲われる。勝家の武器は、長刀。たぶん。戦っているうちに、相手を見た勝家は「見たことある顔だなー!」と気づく。でも、多勢対一人。勝家は斬られてしまう。そこにやって来た家康は、光秀のせいではないことに気づき、「何かがおかしい」と思い始める。信長の寝床に来た光秀は「なぜ美濃を燃やした!」と問うが、信長は「美濃を・・・?」と不思議そうにしている。そこに何人か男たちがやってきて、信長と戦って。信長を斬ろうとすると、それをお濃がかばう。そしていなくなる男たち。光秀は「なぜだ!なぜあいつをかばう!あいつは美濃を燃やしたんだぞ!」と駆け寄ると、「信長様ではありません。あの方は私に美濃に帰っても良いと言ってくださった」と。「あなたは生きて美濃へ帰ってください」「お前がいなければ・・・お濃!お濃!」と呼びかけるも、反応は、ない。その時、信長も肩を震わせている気がしたけれど、気のせいだろうか。
 そこに家康がくる。勝家が斬られたことと、「何かが、おかしい」と伝えに。そこで信長は、気づく。「でてこい、猿!」と。秀吉「これが私の猿知恵です」。家康に「なぜ、こんなことを・・・」と聞かれると、「家臣が主君に刃を向けるわけにはいかないから」と答え、光秀には「よかったな、私のおかげで歴史に明智光秀の名が残るぞ!」と言い、本能寺に火を放つ。家康は、家臣を呼びに行く。光秀はお濃を抱きかかえていて、秀吉はすでに怪我をおっている信長と戦う。(このあたりで舞台は三分割になっている)「主君を喜ばせてみろ!」と信長は暗に「斬れ」というが、秀吉は信長にとどめをさすことはできず、火が回ったために逃げる。人を呼んできた家康は家臣に光秀とお濃を運ばせる。信長は家康に、自分にとどめを刺すように言うが、家康はいやです、と拒否する。しかし信長は家康に刀の柄を握らせ、「突け!」と命じ、それでも渋る家康に「武士になるのだろう?」と言って、一突きさせる。そして去って行く家康に「あいつは生かせ。お前には必要な人間だ」と言う。そして、信長は辞世の句を詠んで、絶命する。
 信長が秀吉の謀反によって死んだと家臣に伝える秀吉。家康は家康で、生まれ変わったように戦の才能を発揮する。それが信じられない秀吉だが、家康はどんどん攻める。そして、「あの男を投入しろ!」と命ずる。秀吉は相手に信長そっくりの男を見つけて、恐怖に震える。家康は「信長殿に影を命じられた時から、私も同じように信長殿の影になれと言ってきたのだ」と。秀吉は望遠鏡でその男が「喜ばせてみろ!」と言うのを見て悲鳴をあげ、「私はただ信長様の近くにいたかっただけなのです!」と叫んだ。家康が秀吉の最期を呟く。「精神的なものもあったのだろう」と。
 そして、冒頭と同じ時代。家康が息子と家臣の前で、「長い戦いだった。この戦いが終われば、泰平の世がくる」、と言う。そして戦いに向かう家臣と息子。しかし、一人、頭巾のようなものをかぶった家臣が残っている。その頭巾をとると、正体は光秀だった。家康「今まで言えなかったことを言おう。私が天下をとるのだ!うぉりゃああああ!」中幕が透ける。後ろには戦ってきた人々がいる。そして、「侍ロマン」。暗転、幕。


 どこをどう抽出すればいいのかがよくわからなくて、結局全部書いてしまったw順番の前後があるかもしれないし、呼び方とかやっぱ違うと思うけど、だいたいこんな流れだったと思います。本編は2時間ちょいかな。NACSはお芝居をはじめ、エンターテイメントは長くて2時間ちょっと。それが休憩入れず、飽きずに見ることができる限界なんだって。らしいなーって思う。舞台でスタートしてるNACSらしいなーって。
 この本編で、誰が主役かというと。信長、もしくは家康・・・たぶん。だけど、みんなそれぞれ・・・ってなるw難しい。見せ場、という点に関しては、信長がおいしかったと思います。衣装からして、かっこいい。「暴君」というような形容がぴったりというか。残忍さや残酷さもあったし。だけど最期は少し人間らしい部分が垣間見えたり。LOOSERでは殺陣がなかった人一倍刀大好きなシゲが、ようやくの殺陣。イキイキしてたような気もしますw信長の最期は、泣いたねー・・・
 家康は、影だった小心者が最後には天下をとる男にまでなる、という心情の変わり方がすごかったなー。SODAの5月号に、りーだーが「僕のなかにはNACSと言えば安田ってイメージがある」と言っている部分があって。まだ、私はその言葉をはっきりとは理解できないんだけど、りーだーがそう言うならそうなんだろう。だから、家康なんだろうな、と思う。このストーリーの起点であり終着点である、という重要な役だし。まあ、「顰像」のエピソードも安田さんらしいと言えばらしいしねw
 光秀。言うまでもないスーパースターですし、テレビで見ることが多い洋ちゃんだけれど、舞台の人だなーと思いました。声がいい。というか、聞き取りやすく、滑舌もいいのね。お濃のことがあって、最後もああで・・・切ない役だったなーと思います。光秀が最後まで家康についているのは創作かと思いきや、そういう伝説があるんですね。はじめて知った。あと、雨男ねwwwもう洋ちゃんの誕生日の天気は大荒れ、最近公演日には雨が降る・・・さすがだと思います。
 今までのNACS舞台4公演をDVDで見て、シゲが脚本書いたソロワークの「GHOOOOOST!!!」も見たなかで、たくちゃんって演技うまいな、器用だな、と思ったんだけど、今回もさすがだなーと思いました。信長の一番の家臣だと自分で思ってたけど、光秀が現れてうまくいかなくなったりして。そして、謀反を起こす。変わりようがすごかった。最後の信長(の影)に心情を吐露するシーンは切なかった。
 演出するとどうしても出番が少なくなる、とか洋ちゃんとりーだーそろって下荒井のコメンタリーで言ってたし、勝家は退場がはやい分ちょっと少ない・・・?とは思うけど、今回、みんながなにかしら抱えている中で、ずーっとほのぼのしてる勝家がかわいかったです。唯一ボケれる役だと思うんだけど、それ故のご当地ネタぶっこみが楽しかった。勝家だけ、語尾にやたら「!」がついていると言ってましたけど、それもりーだーらしかったw


 今回は原案はもりーだーだけど、脚本は外部で、15人のアンサンブルもいて。NACSである必要は感じなかった、と言う人がいることは知ってる。内輪ネタもあって、ころころ役が変わって、笑える部分もたくさんあって、みたいなのが好きだって人もいるだろうし。でも、わたしはそうは思わなかったかなー。シゲの信長も、たくちゃんの秀吉も、りーだーがみたいと思っての脚本だし。それに今回は18都市、7万人動員という、規模がめちゃくちゃ大きいぶん、私のように初めてNACSのお芝居を見るって人も多いだろうし、そこにはもしかしたらNACSを知らない人がいるかもしれない。その層に対して、時代劇っていう一つのとっかかりはすごい大切だと思うのよね。その上で、洋ちゃんが雨男、だとかりーだー声でかい、とか「じゃらん」とかNACSを知ってる人だともっと笑える部分があって、そして、ケンタウロスっていう「HONOR」のネタがあって、舞台を見てる人だと更に面白いっていう、いくつかの段階があって。うまいなーと思ったよ。SWITCH見る限り、シゲもリライトしる、とかあったから、みんなで作ってるんだろうなーと。
 「うぉりゃあああ!」っていうパワフルな叫びがある。去年の大きな出来事を受けてのニッポン公演で、「うぉりゃあああ」で。もりーだーが「ニッポンに途轍もない勢いと叫びがあった時代の物語を描きたい」(SWITCH5月号)、「今僕たちに必要なのは、戦国の武将たちの気概とか魂じゃないかと」(SODA5月号)、「みんなどこかでこの国を想っているし、この作品がその気持ちを再確認してもらうキッカケになればいいよね」(LOOK at STAR!5月号)と言うように、たくさんの思いが込められているこの作品。そして描かれているのは、脚本の宇田さんが言うように「生きることの大切さ」(パンフレット)だと思うし、さらには、国を守ることだとか、上に立つものとしてのリーダー論とか、結構たくさんのものを包括している作品だと思うんですよね。すごい濃密な時間だったと思います。


 ここからはカーテンコールのお話。アンサンブルが階段に並んで、5人が前に並びます。上手から、もりーだー安田さんシゲ洋ちゃんたくちゃん。いつもの順番(大学の入学順)。たくちゃんから始まります。「僕が一番に話す段取りです!決してでしゃばっているわけではありません!あと、僕が話している間は他のメンバーは話さない段取りになっています!拍手をしても名前を呼んでもみなさんの方を向きません!」これは、よくカテコでメンバーの名前叫んでるっていう話を見かけるから、ある種の牽制なのかな、と思います。「COMPOSER以来の静岡です!でもあの時は静岡市ではなく浜松町・・・浜松ですね!浜松町は東京のモノレールの駅ですね・・・話す気力がなくなりました。本日はありがとうございました」wwwたくちゃんかわいいよたくちゃんw
 洋ちゃん。「あたたかい拍手をありがとうございます。まさか雨男のシーンで拍手が起こるとは思いませんでした。雷が落ちるときゃー!って・・・」ここで、お客さんから「雨降ってたよ!」という声が。「それは、ごめんなさい」。降ったんですか・・・私がいた間は曇ってはいたけど・・・さすがですね。「昨年ワンマンショーで静岡にきましたが、忘れられない思い出があります。みなさんと一緒に歌ったことです」ここで多いに沸く客席w「みなさん一緒に歌ってください!」と学生服のやまだのCM曲を大合唱w静岡だとみんな知ってるみたいですねw不思議な空間でしたw
 シゲは、それを受けて「北海道には学生服の赤塚というのがあります!」と一人で大熱唱wうん、さすがだねw本編めっちゃかっこいいのにwで、歌い上げて「ありがとうございました!」。この人は今までずっとカテコでやってるネタがあるのですが、それを知ってるからか、みんなブーイングw「ですよねー。この役はストレスがたまります。発散するために今日もやります。信長のモノマネ58連発ー!」モノマネ。アニメネタだったりも多いので、何くるかなー。知ってるのがくればいいなーと思ってたら。「加齢で二度寝できなくなった森崎博之」wwwwwww洋ちゃんも顔隠して笑ってるしw一応書いてみよう。目がさめるところから始まるw「ぱちっ。・・・4時か・・・んー・・・ぬぁー・・・・・・寝れない」(わかる方はもりーだーのモノマネでどうぞw)いやー・・・笑った。メンバーのやる森崎さんのモノマネが大好きでしてw
 と思ったら、お次の安田さん。「んー・・・」ってモノマネwそのまま、「つぼみ」を歌い始める。途中はあやふやなのか、モノマネなのか、もごもごしてたけどw「というような曲を森崎さんは作っています。静岡市にこれてよかったです。ありがとうございました。」いやー、つぼみを歌い始めたときはびっくりしたwこれ、とてもいい曲です。
 そして、本物登場。「おいー!」さすが!w「初めての静岡市、ありがとうございました。静岡と北海道の学生服対決があって・・・僕のモノマネでみなさんが笑うのは複雑です。WARRIORを見に来ていただいたのに・・・カーテンコールのことは忘れてください。本編のかっこいい信長を覚えていてください」というあたりでシゲがおどけてポーズをしているw「いつもは5人のバカですが、今回は15人バカが増えました。舞台上には20人のTEAM NACSですが、後ろにもたくさんいます。全部で80人くらい。」こうやって、いろんな人が関わっていることをみんなに伝えてくれる森崎さんは素敵だと思います。「今日が15回目で、残りたったの43回です。・・・やってもやっても終わらないんだよー。このあと、名古屋、金沢、大阪とまわっていきます。そんな中、今日始まった静岡公演もラストになってしまいましたw」ただ羅列しただけだけど、金沢って言ってくれてテンションがあがりました。「80人のTEAM NACS、最後まで誰一人怪我することなく!欠けることなく!毛が抜けることなく!やって行こうとおもいます!」wwwたくちゃん下むいて笑ってるよwww客席から拍手がおこるwww「ありがとうございます!俺たちは大丈夫です!」wwwなんの宣言w「本日はありがとうございました!」
 そして、帰りかける人もいる中、ダブルカテコ。21時30分すぎかな。とにかく腕時計がありそうな位置を指さして、どうぞ帰っていいよ!ってジェスチャーする安田戸次大泉w「駐車場がしまります!」(本当に22時にしまる)「どうぞおかえりください!」wwwもりーだーは「7月の・・・何日かにジャンボリーやりますので、今度は北海道で会いましょう!」と。最後に洋ちゃんがいつものようにw投げチューをして、はけていきました。


 本編とカテコのギャップがすごくて(とくに戸次さん)、そこも彼らの魅力だよな、と思ってしまいます。こんだけ語っておいて、まだ語るの?と、ここまで読んでくださった希少な方は思われるでしょうが、まだ語ります。私が彼らにはまった最大の理由は、5人の関係性だと思ってる。20歳とかそこらで出会った人たちが、40近くになっても未だに一緒に仕事をしている。しかも、決して「組まされた」わけではなくて。商業としての演劇をやるようになって15年経ってもなお、「これだけ琴線に触れる人たちに出逢えたのは奇跡だ」とか「夢はNACSのメンバーでいること」とか「NACSが楽しい仲間であることに今も昔も変わりはない」とか「NACSの存在はとても大切です」とか「全員80代になるまで続けたい」って言いきれる。そんな人たちに、20年と少しの人生の中の、4年間で出会えるって純粋にすごいと思うんだよね。うらやましいというか。険悪になった時期もあるだろうし、意見もぶつかるだろうし、それこそ、悪口はどれだけでも言えるとか言ってるけれど、それでも5人集まるとくだらない話で涙を流して笑ってる。そんな人たちは私にはいるのだろうか、とかいろいろ思ったり。個人としてのお仕事も多いけど、一人一人が外で得たものを持ち寄った5人はすごい、というか。5人でしか作れないものとか、5人だからこそ醸し出される空気というか。そういうものがすごい好きなんだよなー、と思います。でも、本当に、アラフォーで20年近い付き合いだけど、あの距離感なのはすごい羨ましかったりします。(あの人たちは距離感がいろいろとおかしいw)


 これだけ色々と考えれるとなると、さすがにもう抜け出せないんじゃないかと思いますw作品自体も面白かった。こうやってアウトプットすると、どうも抜けてる部分があるのも否めないし、この時のあの人の顔を見たかった、とか欲を言えばキリがないんだけど。でも、DVDは絶対出るはずなので、それを楽しみにして生きていこうと思います。ジャンボリーはさすがにいけないしね。まあ、できることならば、東京でもう一公演見れたら最高なんだけど、こればかりはどうなることかわからないので。しかし、私はお芝居だと「叫び」に弱いなーと実感しました。プレステの時にも思ったんだけど。だからこそ、もう一度生で観たい欲求もあるね。静岡まで行ったけど、行ってよかったと心から思えた公演でした。舞台っていいね。
 さて、こんなに長くてまとまらない文章にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。これだけNACS好き!ってなってるけど、今週末にはロミジュリが始まります。そっちも本当に楽しみです!